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子ども食堂 苦渋の選択
 

朝日新聞 3月14日 群馬版

図書館で閲覧中にこちらの記事を「子どもワクワク食堂」の今村代表が発見!電話取材だった為、掲載日時はわからなかったのだそうです。

 

群馬県全体の「子ども食堂事情」が取材してあるので保存いたします。

新型コロナ

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新型コロナウイルスの感染拡大で、県内の子ども食堂も休止が相次いでいる。
学校の一斉休校により給食がない中、
子どもの食を懸念する声も聞かれる。

​閉

「感染拡大予防のため」

 みどり市の住宅で「みどり子ども食堂「ふぅ」を運営する家住直子さん(50)は

今月4回開く予定をとりやめた。「やりたい気持ちはあるが、感染拡大を予防するために決めた」という。利用者は地域の小中学生。必要な家庭には家住さんが昼食を作って届けているという。

家住さんは「休校で給食がない中で子どもだけで日中を過ごす家庭の食生活が心配です。」と話す。
 

 安中市で「子どもワクワク食堂」を運営する今村井子さん(55)は、15日の開催を中止した。

市内外の農家から提供を受け、食堂で使うはずだった米や野菜は希望する家庭に提供するという。

今村さんは「給食がないと、生活が苦しい家庭は特に大変。子どもの栄養面だけでなく、

家計の面でも影響が大きい」。

 

 安倍晋三首相が全国の学校に一斉休校を要請したことを受け、伊勢崎市で「うぬきこども食堂」を運営する社会福祉法人「三友会」は週5日の開所を中止。会場が、日中に高齢者が出入りする施設が会場だったことが決め手になった。担当者は「やりたいのはやまやまだが、安全をかんがえるとやむを得ない」と話した。

​開

「大変な時だからこそ」

 一方で、開所を続けるところもある。高崎市下小塙町の子ども食堂「みんなでごはん」は、現在も平日の週3日、午後6時半~8時半に開所。NPO法人が運営する近くの無料学習塾の生徒や市内外の母子らが毎回15~20人集う。15回利用できる「パスポート」は500円で発行している。訪れた児童らは、入り口そばに用意されたハンドソープや消毒液で両手をきれいにして室内に入る。少しでも体調が悪ければ利用を控えるよう伝えている。運営するのは周辺に住む10人前後の市民有志。運営費は寄付が中心で、

食材は市内の企業などの提供。不足分は運営費で購入。

 

 子ども食堂は、子どもたちだけでなく保護者にとっても「居場所」になっている。
無料学習塾に通う娘と週に一度訪れる40代女性は「忙しい毎日の中で息抜きができる場所です」と話す。平日朝から夕までパートで働く30代女性は、小学生の娘と訪れた。小学校が休校となり、朝は弁当作りから始まる。学校の給食がなくなると栄養面が気になる。「ここであったかいごはんを食べさせてもらえることで、だいぶ気が楽になります。」たくさんの人と一緒に夕飯を食べるありがたさを実感している。
「まわりの人から『これ食べな』と言ってもらうだけで、見守られているって感じます。」移動の車中や食堂で過ごす時間は、娘と向き合える貴重な時間だ。

 

 小中学校の休校が相次ぎ、県内でも感染者が出た状況で開所を続けられるか、

食堂代表の長壁愛さんによると、スタッフからもさまざまな意見が出たが、
「大変な時だからこそやろう」という声が出て、継続を決めた。

「必要としている人がいる以上、続けたいと思っています」

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